なぜ人はアロエを育てるのだろう?愛好家に魅力を聞いてみようと思った。

人生(LIFE)
木村 邦彦

法政大学文学部哲学科卒。記者、編集者。歴史、IT、金融、教育、スポーツなどのメディア運営に携わる。FP2級、宅建士。趣味はエアギターと絵画制作。コーヒー、競輪もこよなく愛す。執筆のご依頼募集中。

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アロエは不思議です。緑色のヒトデのようなサボテンを、なぜ人はめでるのでしょう? なにか、未知の魅力があるのでしょうか。

アロエといえば、いまから20年以上前の出来事を思い出します。まだ20代だった頃の話です。友人が引っ越しするといいますので、手伝いに行きました。集まった友人たちのなかに、二日酔いで苦しむ男がいました。

私は二日酔い男をふびんに思い、引越荷物のなかにアロエがあったので、「アロエは万能薬らしいので、きっと二日酔いにも効くでしょう」と言いました。

いま思えば、この助言は、に思いつきです。男は素直に、アロエをちぎって口に放り込みました。すると、あまりのまずさに二日酔いが悪化し、数時間後には体調を崩して帰ってしまったのです。貴重な労働力が一人いなくなってしまいました。残りの友人たちはうらめしく私を責めました。この出来事を思い出すたび、アロエは決して万能薬ではなかったと反省するのです。

緑色のヒトデのような姿をしたこのサボテンを、なぜ人々は育てるのでしょうか。

不格好な植物といえば、クワズイモを育てています。サトイモの仲閒です。食べられないイモなので、「クワズイモ」という名称です。鉢植え嫌いの妻を説得し、かれこれ5年近くも世話し続けています。ですから、アロエも育ててみると案外かわいくなるものかもしれません。

とはいえ、アロエがいまだ緑色のヒトデに見えてしまうこと自体は変わりません。玄関先にアロエを置きますと、お家が一気に所帯じみて見えるのは錯覚なのでしょうか。

ある朝、なにげなく妻に「アロエを育てたことある?」と尋ねました。驚いたことに、鉢植え嫌いの妻が「ある」と答えたのです。

なんでも友人から株分けされたそうで、一年後に枯らしてしまったようです。ベランダで育てていましたところ、冬になると赤くなったので驚いたと言っていました。アロエの魅力を聞き出せるかと思ったら、なんともパッションのない話を聞いてしまいました。

アロエに対する疑問は、いまだ解決されていません。時間をかけて、アロエ愛好家を訪ねてみたいと思い始めています。

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