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ウナギの結婚式 海の底で会いましょう

人生(LIFE)
モクソン ホウ

法政大学文学部哲学科卒。編集関係の業務に従事。金融、教育、スポーツなどのメディア運営に携わる。FP2級、宅建士。趣味は絵画制作。コーヒー、競輪もこよなく愛す。

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イラスト /筆者

 完全養殖が難しく、乱獲で絶滅近くまで追いやられているウナギ。古くから食文化に深い関わりを持ってきた魚だ。ウナギの産卵については謎が多い。どこから来て、どこへ帰ってゆくのだろう。

でっかいドジョウがウナギではなかった

 卵を持つウナギを、川でつかまえることはできない。このことは、アリストテレスの時代からの謎だった。ウナギは、海で卵を産むのだろうとは想像されていた。産卵場の具体的な場所が、科学的な根拠をもって分かってきたのは、20世紀に入ってからのこと。

私は子どもの頃、ドジョウが大きくなるとウナギになると信じていた。皮膚呼吸ができるので、雨の日には、陸上を移動することもできる。食事は、川辺の小動物。この魚の故郷が、深い深い海の底というのは、どこかしら神秘的だ。

リビドーが海底へ導くだろう

 十年近くかけて成魚となったうなぎは、水深が2,000m以上もある海の底へ向かう。誰に教えられるまでもなく、は性欲によって、暗い海の底へ導かれてゆくのかもしれない。そこでは、愛と死が待っているだろう。生まれた子どもたちは、再びシラスウナギとなって、親の故郷の川をめざすのだった。

 もし、あなたにも、なぜか行ってみたい切に感じる場所があるならば。そこは、向かうべき価値がある正しい場所なのかもしれない。あなたが正しいと直感したことを、行ってみればいいだろう。

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