「会社清算」の報告
2024年9月、社長から「会社清算」の報告がありました。
以前から予感はしていましたが、実際に話を聞くと、居場所と生活の基盤を一度に失うショックで真っ白になりました。怖いけれど、現実を見なければいけない。失業給付の仕組みを調べて、なんとか生活できると知り、不安の中でも、次の一歩を探そうとしました。
私の場合は会社都合退職のため、自己都合退職よりも失業認定が早く、給付期間が長くなります。再就職先がすぐに決まらなくても生活は成り立つことがわかり、少しのんびりしようかなぁと思いつつ、求人情報を眺めていました。
新しい学び
「介護の勉強をしたい」と思い立ち、自宅から近い会場の「介護職員初任者研修」を見つけて申し込みました。学ぶことが楽しく、退職と同時に介護の仕事をしてみたい、新しいことを始めるにはちょうどいいタイミングだと思いました。
会社からの説明がない日々のいら立ち
いつまでここで仕事ができるのか、誰も教えてくれません。退職日がわからないと再就職活動ができません。宙ぶらりんのまま毎日を過ごすので落ち着かない日々でした。
事業継承が決定
会社は清算せず、利益のある事業のみ同業他社に事業継承されることが決まりました。でも私はその会社で働けないことがわかりました。次の会社に選ばれた社員と、選ばれなかった私との間に温度差を感じました。やっと退職日が決まり、介護職員の仕事の内定をいただきました。
最後の日の静かな別れ
いつも通りの朝がきて、いつも通りの仕事をしましたが、今日で最後です。明日からはもうここに来ません。午後は机を拭いて片付けながら、ここで過ごした時間を思い返しました。
もう会わない人たち、もう来ないお店。今まで毎日会っていたのでまた会えそうな気がしますが、おそらく二度と会わないでしょう。
退職日の手続き
退職しても私の人生は続きます。退職日、そのまま区役所の出張所に向かいました。約2週間の無職期間があるので無年金無保険にならないためです。悲しみにうちひしがれながらも、私は自分を守るために出張所に向かいました。
新しい仕事への挑戦
介護職員初任者研修を受講中、有料老人ホームで介護職員として働き始めました。就業中に研修を修了、介護職員の資格を得ました。新しい環境に慣れようとしましたが「続けられないかもしれない」という思いが芽生え始めていました。
3月末で退職を決意。1月に会社都合退職、再就職したもののわずか2カ月で自己都合退職。「私の人生、どうなるの・・・」そんな不安が頭の中を回りつつ、再就職活動を始めました。
再就職先の決定
平日休みを利用して再就職活動を開始。4月から今の職場で働くことが決まりました。私が長く続けてきた仕事と同じ仕事です。あの時の安堵(あんど)感は、今でもはっきり覚えています。
「やっと落ち着ける場所が見つかった、この世界に戻れる」
2カ月ぶりに戻ってきて、すぐに仕事の勘を取り戻せました。そして、もうすぐこの職場で働き始めて1年になります。あの頃の不安でいっぱいだった自分に、「大丈夫、ちゃんと続きますよ」と伝えたいです。
突然の会社都合退職から新しい仕事への挑戦、自己都合退職という決断、そして再び、自分の得意な世界へ戻る再就職。どれも簡単ではなかったけれど、どの瞬間も無駄ではありませんでした。あの日の不安がよみがえるのは、あの時の自分が必死だった証しです。
そして今の私は、その不安を乗り越えた先に立っています。


