PR

 

【レッド・ツェッペリン誕生前夜】ジェフ・ベックとドノヴァンらの名曲から

レビュー
モクソン ホウ

法政大学文学部哲学科卒。編集関係の業務に従事。金融、教育、スポーツなどのメディア運営に携わる。FP2級、宅建士。趣味は絵画制作。コーヒー、競輪もこよなく愛す。

モクソン ホウをフォローする

若き日のジェフ・ベックとジミー・ペイジ(Illustration by kimukuni)


ビートルズであれ、ローリング・ストーンズであれ、デビュー前夜の逸話には胸が騒ぎます。

今回取り上げるのはレッド・ツェッペリンです。ここでは「まだレッド・ツェッペリンではない」フライング気味の曲をご一緒に聴いてみましょう。

まずは、ジェフ・ベックの曲です。彼の名盤に「トゥルース」(1968年)があります。

トゥルース  <FOREVER YOUNG CAMPAIGN 2015/>対象商品

このアルバムは第1期ジェフベックグループ(1967〜1969年)が作りました。ボーカルはロッド・スチュアートで、ベースはロン・ウッドが担当しています。

ところが、「BECK’S BOLERO」(ベックス・ボレロ)という1曲だけは、全く違うミュージシャンたちが演奏しています。びっくり仰天する豪華なラインナップです。

リズムギターはジミー・ペイジ、ベースギターはジョン・ポール・ジョーンズ、ドラムスはキース・ムーン、キーボードはニッキー・ホプキンスが担当しました。

このセッションでキース・ムーンが言います。

「もしも俺たちが今いるバンドを辞めたら、きっと向こうは鉛の気球みたいに急降下するだろうぜ」

この言葉はのちのち、「Led Zepperin」のネーミングの伏線になってゆきます。

キース・ムーンは見せ場も作ります。中盤で突然絶叫し、ザ・フーそのままのスタイルを演じます。もしもツェッペリンのドラマーがボンゾじゃなくて、このキース・ムーンだったなら…。想像すると胸が高鳴ります。

つぎに、フォーク界のレジェンド、ドノヴァンの曲です。1968年に録音された名曲「Hurdy Gurdy Man」には、なんとロバート・プラント以外のメンバー3人が参加しています。ジミー・ペイジ、ジョンジー、ボンゾによって生み出されるサウンドは、初期のレッド・ツェッペリンそのものです。

レッド・ツェッペリンのボーカルがドノヴァンだったなら、アシッドフォークのバンドとして成功したことでしょう。

楽しい想像は、このあたりでおしまいです。翌1968年に、レッド・ツェッペリンは、爆発するヒンデンブルク号のジャケットをひっさげてデビューすることになります。その後の快進撃は、ご存じのとおり。以上からツェッペリンは始まる前から、すでに格好良かったのでした。

【あわせて読みたいオススメ記事】 すごすぎ!10ccの名曲のサウンドを完全再現!美しすぎて涙腺、緩みっぱなし(笑) | Moxson Journal

PR
タイトルとURLをコピーしました