寺山修司は「運の悪い女は美しくない」というけれど。それってホント?

レビュー学びと読書
木村 邦彦

法政大学文学部哲学科卒。記者、編集者。歴史、IT、金融、教育、スポーツなどのメディア運営に携わる。FP2級、宅建士。趣味はエアギターと絵画制作。コーヒー、競輪もこよなく愛す。執筆のご依頼募集中。

木村 邦彦をフォローする

20009_00

寺山修司は女性について、こう言っている。

私は、運の悪い女がきらいである。
なぜなら、運のわるい女は美しくないからである。

出典: 馬敗れて草原あり (角川文庫)

反論を期待するかのような、非常にそそられる言い切りだ。

かつて、私がまだ若造だったころ、当時親友と呼び合っていたS君と「不幸な女」たるものについて話し合ったことを思い出す。 とにもかくにも、不幸な女は、魅力的で危険だということであった。ハッピーなジャニス・ジョッブリンだったり、ジョニ・ミッチェルなど考えられないものだ。

「不幸な女」と「幸せな女」では、どちらが人を幸せにするのかと言えば、圧倒的に後者である。というのも、幸せを知っている人が、幸せを教えることができるに違いない。だから、危険な女性の誘惑には気をつけようと、若造だった私たちは貞操を守るべく固く誓ったのだった。

とはいえ、ときどきは危険な魅力を知りたくもなる。そんなときは、辛酸なめ子の著書を紐解くのだった。辛酸なめ子さんのガーリーな毒に、オッサンの心の痺れるのである。

危険な世界のたしなみは、読書に留めておきましょうね。

女子の国はいつも内戦 (河出文庫)
辛酸 なめ子
河出書房新社 (2014-05-08)
売り上げランキング: 135,321
寺山修司名言集―身捨つるほどの祖国はありや
寺山 修司
パルコエンタテインメント事業局
売り上げランキング: 87,140
タイトルとURLをコピーしました