たべある記

【真夏の昼間】ビール一杯と蕎麦(そば)のすすめ

レビュー
木村 邦彦

法政大学文学部哲学科卒。記者、編集者。歴史、IT、金融、教育、スポーツなどのメディア運営に携わる。FP2級、宅建士。趣味はエアギターと絵画制作。コーヒー、競輪もこよなく愛す。執筆のご依頼募集中。

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今日は新宿で所用があり、蕎麦とビールを食した。東京は、いつ熱中症になってもおかしくないくらいの猛暑でした。ついついビールを求めて、蕎麦屋に。

そこは、大人の憩いを楽しめる、世間の喧噪から逃れることもできる素晴らしいアジール(避難場所)でした。

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主役はビールで、おつまみが蕎麦といったところでしょうか。

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お酌をされるわけでもなく、男一人蕎麦を食するのが良いのです。世間の喧噪と猛暑から蕎麦屋に避難しているところ。蕎麦+天ぷらそばで510円でした。iPhoneの電子書籍から小説などをつまみに読んだりした。

杉浦日向子でおとなの憩い

そうそう、蕎麦好きだった作家の杉浦日向子は、かつてこんなことをエッセイで書いていた。

最近、ほっと安らいだのは、いつ、どこですか。会社と家庭以外で、自分の時間を実感したのは、いつ、どこでですか。頑張らない、背伸びをしない。等身大の自分に還れたのは、いつ、どこでですか。そんな居場所を、日常のなかに持っていますか。

出典: もっとソバ屋で憩う―きっと満足123店 (新潮文庫)

さしずめ、今日の私は510円の居場所を見いだしたのかもしれませんね。

たまにといわず、ちょいちょい憩いましょう。ぼちぼち、うまくサボりながらやりましょう。だって、私たちは、もう十分におとななのですから。

出典: もっとソバ屋で憩う―きっと満足123店 (新潮文庫)

あなたのおソバでトムヤンクン

私は蕎麦好きだが、必ずしも、すべての人々がそうとは限らない。夏も短いが、人生も短い。しかも、猛暑。なにも蕎麦屋だけが、アジールとも限るまい。おのおのの、避難場所を見つけ出せれば良いわけです。ともにサボる人を連れ出すには、トムヤンクンだって良いでしょう。素敵な夏を過ごしましょうね。

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