新緑盆栽展(ホテルオークラ) ロジャー・ディーンに至る東洋美

 eyecatch 盆栽は、お年寄りの楽しみだと思っていませんか?! 優れた盆栽からは、ロックを感じることもできます。ここでは、画家であり、イラストレーターであり、デザイナーでもあるロジャー・ディーンの仕事を思い出しながら、盆栽の話をしてみることにします。

イラスト・撮影 /筆者:iPhone5

 

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新緑盆栽展(ホテルオークラ)の東洋美

 ホテルオークラで、新緑盆栽展(5月6日まで)を観ました。枯れた美学はブルースに通じます。ブルースからロックが生まれたように、盆栽からポップアートへも転用可能なアイデアが秘められている。

盆栽は、おとぎの国

 Bonsai 1 自然界にありそうで、なさそうな造形美。盆栽の魅力は、植物観賞ではない。塑像・彫刻と同じ、立体アートなのです。 Roger Dean 画集 盆栽で時折観られる曲線美は、イエスの7作目のアルバム「リレイヤー (Relayer) 」のアルバムジャケットを彷彿させます。人工物・自然物なのか、判断のつかない世界観が面白い。

ロックの詫び寂び

 Bonsai 5 顔にしわが刻まれるように、雪や雨を耐えた木々の姿も複雑になるだろう。変形したり、朽ちること。それは、案外格好いい。 Roger Dean 画集  Yes  Roundabout  YouTube 05 0521 13 18 05 0521 13 20 年輪を重ねた木々は、知恵を象徴しているようです。空気遠近法で描かれた青い遠景。人工物なのか自然物なのか判断つきかねますが、インテリジェンスで不思議な景色。 Roger Dean 画集  Yes  Roundabout  YouTube 05 0521 14 07 05 0521 14 09 雪に埋もれる木々。雪の重さは、木々に歴史の跡を刻むでしょう。冬だけど、強い生命力を感じます。バジャーの「One Live Badger」のアルバムジャケット。ロックのアルバムだけど、枯れた格好良さ。

不幸はブルースの隠し味

 Bonsai 6 不自然な姿勢で立つ孤高の木。しかし、その姿からは孤独も悲しさも感じません。 ATARI LYNXSHADOW OF THE BEAST ゲームソフト「ATARI LYNXSHADOW OF THE BEAST」のために描かれたイラスト。孤独感は、その世界を理解できなかったり、属せないことから生じるものでしょう。この絵のなかの住人たちには、何を言っても話は通じない気がする。

ロジャー・ディーンまで繋がる世界

東洋的美とロジャー・ディーン

 Roger Dean 画集 / Yes - Roundabout - YouTube-05-0521-13-46%-05-0521-13-49

 画家であり、イラストレーターであり、デザイナーでもあるロジャー・ディーン。「Yessongs」で描かれた世界は、どこかしら暗いけれど魅力がある。ライバルのイラストやデザインと差異化するために、東洋的な美に目を向けたのでしょうか。ただ、それだけでもないような気もします。多くの作品に、共通して表れる世界観なので、きっと東洋的美が大好きなのでしょうね。

  bonsai-4

 植物たちが発するクリーンな空気(これは「マイナスイオン」?)は、楽しい気持ちで鑑賞することを助けます。次はどこの盆栽展に行くか、ワクワクとチェックする日々なのです!

【参考】 Roger Dean:YouTbe
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この記事を書いた人

法政大学文学部哲学科卒。編集関係の業務に従事。金融、教育、スポーツなどのメディア運営に携わる。FP2級、宅建士。趣味は絵画制作。コーヒー、競輪もこよなく愛す。

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