【『日本懐かし文房具大全』きだてたく】団塊ジュニアを刺激する昭和文具図鑑

レビュー学びと読書
木村 邦彦

法政大学文学部哲学科卒。記者、編集者。歴史、IT、金融、教育、スポーツなどのメディア運営に携わる。FP2級、宅建士。趣味はエアギターと絵画制作。コーヒー、競輪もこよなく愛す。執筆のご依頼募集中。

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2016年6月発行のタツミムック(辰巳出版)の新刊『日本懐かし文房具大全』は、団塊ジュニア、ロスジェネ世代の心くすぐるような企画です。

昭和文具を、大ヒット商品やロングセラー商品を中心に「書く」「描く」「消す」「しまう」といった10の切り口で紹介する。

団塊ジュニアの私の目には、憧れだった文房具や、実際に使っていたモノばかり。忘却していた記憶が蘇るのは快楽で、セラピーをうけたような気分になる。

本書をめくると、「ねり消し」の自作するマニュアルがあった。ご多分に漏れず、私も子どものころ挑戦したが、うまくできたためしがない。その理由がこの記事を読んで分かった。

消しかすを集めて、こねただけではダメで、のりを加える必要があったようです。こんな具合に、30年ぶりに解決した疑問もあった。

日本懐かし文房具大全 (タツミムック)

日本懐かし文房具大全 (タツミムック)』より。デザイン定規は100円ショップなどでも手に入る。

ページをめくれば、小学校の教室に戻った気分になって楽しい。懐かしい文房具とともに、先生やクラスメートの顔も浮ぶ。

私たちは子どものころ、どのような大人に憧れ、どこをどのように人生を歩んできたのだろう。自らのルーツも思い出させてしまう一冊です。

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