救いなし、ヤバい世界は息抜きに最高?!デビット・リンチの毒舌短編『Dumbland』を観た

レビュー
木村 邦彦

法政大学文学部哲学科卒。記者、編集者。歴史、IT、金融、教育、スポーツなどのメディア運営に携わる。FP2級、宅建士。趣味はエアギターと絵画制作。コーヒー、競輪もこよなく愛す。執筆のご依頼募集中。

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出典/YouTube

社会人たるもの毎日まいにちポジティブシンキングをしながら仕事をしているわけだが、たまには暗〜い世界に身を置く息抜きもあって良いはず。

デビット・リンチ監督による『DumbLand』は、自らの有料会員制サイト”DavidLynch.com”向けに、2002年に公開されたモノクロのショートアニメ。監督自身の作画で、8つのエピソードからなっている。

DumbLandに住む「ファッキン!」が口癖の男ランディ。彼は妻や子どもや隣家の住人など周囲の人間のやることなすこと、すべてが気に入らず、いつも腹を立てて、誰かに毒づいている。

救いもなければ、オチもない素敵な世界。この暴力的な主人公のキャラクターは、案外身の回りにいそうな人物ではある。という意味では、リアルなムービーだ。

光があれば、闇がある。光ばかりの世界なんてありゃしないし、むしろ不健康だ。バランスよく生きるためにも、こんな狂気の世界に慣れておくのも悪くはない。

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