『サピエンス全史』最終章「超ホモ・サピエンスの時代へ」は有象無象

学びと読書
木村 邦彦

法政大学文学部哲学科卒。記者、編集者。歴史、IT、金融、教育、スポーツなどのメディア運営に携わる。FP2級、宅建士。趣味はエアギターと絵画制作。コーヒー、競輪もこよなく愛す。執筆のご依頼募集中。

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(写真=PhotoAC

歴史学者のユヴァル・ノア・ハラリ氏は著者『サピエンス全史』の最終章で現生人類の能力を超える「超ホモ・サピエンス(スーパーヒューマン)」の登場を予見しています。SFのような知見が凝縮されています。

このスーパーヒューマン候補には、映画『猿の惑星』のような先祖返りしたサピエンスは登場しません。未来は何に支配されているのでしょうか。一部を紹介してみます。

遺伝子工学

著者はホモ・サピエンスが「知的設計の法則」を自然選択の法則の後釜に据えようとしている、と考えます。その後釜をねらう一つが「遺伝子工学」。世界中の科学者たちはこの技術で生き物を操作しているのだと言います。

出典:ユヴァル・ノア・ハラリ著『サピエンス全史』。赤字・青字は引用者によるもの。致死的な換算を引き起こしたときにニュースになるという論点からは現在のコロナ禍を連想させる

遺伝子工学の応用によって人類みずからの能力や社会構造を変革していくのではないか、と見込んでいます。

出典:ユヴァル・ノア・ハラリ著『サピエンス全史』。赤字は引用者によるもの。

遺伝子工学による操作の一例として、ブラジルの「バイオアーティスト」のエドゥアルド・カッツの「作品」を挙げています。カッツは2000年、フランスの研究室に遺伝子工学で輝くウサギ作りを依頼。緑色に輝く、アルバという名のウサギが完成しました。

写真はウサギのイメージ(写真=PhotoAC

また、女ったらしのネズミの種を遺伝子操作で愛情深い性質に作り変えた実験例なども紹介しています。

複数女性との不倫問題で自粛生活をしているアンジャッシュの渡部建さんようなタレントさんも、未来社会では見かけなくなるのでしょうか。

写真はジャンガリアン(写真=PhotoAC

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