懐かしロック

The Outfield ってバンドを知ってるかい?

レビュー
木村 邦彦

法政大学文学部哲学科卒。記者、編集者。歴史、IT、金融、教育、スポーツなどのメディア運営に携わる。FP2級、宅建士。趣味はエアギターと絵画制作。コーヒー、競輪もこよなく愛す。執筆のご依頼募集中。

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Tony Lewis of "The Outfield" 1986 - The Stone Balloon - Newark, DE - Photo By Sam Cali

Tony Lewis of “The Outfield” 1986 – The Stone Balloon – Newark, DE – Photo By Sam Cali[1]

The Outfieldとは

いまや、すっかり忘れ去られた感のあるThe Outfieldは、80年代に活躍した3ピース・ロック・バンドです。1985年に英国で結成されました。オリジナルメンバーは、ベースでボーカルのトニー・ルイス、ギターとキーボードと作曲を担当するジョン・スピンクス、そしてドラマーのアラン・ジャックマンです。

トニー・ルイスのボーカルはのびがあり、メロディアスで、爽快なギーターサウンドはポリスともイメージが重なります。

日本語に訳せば、野球場の「外野」。もともとは、The Baseball Boysという名前だったのだけど、これじゃあんまりだということで、The Outfieldになったそうです[2]

オリジナル・メンバーであったギタリストのジョン・スピンクスは、2014年に死去し。これを最後に公式ページ[3]は更新がありません。事実上、活動を停止しています。残念です。

そんな、彼らの心をふるわす曲をいくつかチョイスしてみたいと思います。

Play Deep(1985年)

The Outfieldといえば「Your Love」。この曲が収められたデビューアルバムであり、プラチナアルバムの「Play Deep」(1985年)[4] には無駄な曲がひとつもありません。

この曲は有名なので、どこかで耳にしたこともあるかもしれませんね。思わす、身体がリズムをとって動き出しそう。

Bangin(1987年)

続くセカンドアルバムで、ゴールドディスクの「Bangin」(1987年)[5] にも、素晴らしい曲が収められています。

Since you’ve been gone」の疾走感がたまりません。このアルバム以降、トニー・ルイスの声音は少々変わる。

Voices of Babylon(1989年)

サードアルバムの「Voices of Babylon 」(1989年)[6] は、先の2作と路線が異なります。ギターサウンドというよりは、シンセポップの力作です。

路線変更が禍してか、プラチナやゴールドディスクを獲得せず。セールス的には成功したと言いがたい作品です。このアルバム発表後、ドラマーのアラン・ジャックマンも脱退し、バンドの結束も崩れてゆきます。

以後、人気が出ないまま、残念ながら時代の波に消えてしまう。たしかに、デビューアルバム、セカンドアルバムでファンになった人には、このサードアルバムには唐突さがあります。しかし、時代の洗礼をうけて、先入観なく聴いてみると、そんな悪いアルバムありません。いや、むしろ荘厳で良質な作品です。

結果論で言えば、先のデビューアルバムとセカンドアルバムが、ピークでした。彼らの作品を時折思い出し、聴き直すと、その色あせないサウンドには驚かされます。

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【脚注】

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