たべある記

イカスミのパスタ

レビュー
木村 邦彦

法政大学文学部哲学科卒。記者、編集者。歴史、IT、金融、教育、スポーツなどのメディア運営に携わる。FP2級、宅建士。趣味はエアギターと絵画制作。コーヒー、競輪もこよなく愛す。執筆のご依頼募集中。

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街には気軽に入れるイタリア料理のお店が、いくつかある。
妻、友達、同僚…。
時と場所をわきまえず、私はつい注文してしまう品がある。
それは、イカスミのパスタだ。
食べている間は、口の周りが真っ黒。
食べ終わった後は、歯が真っ黒。
一人で食べるには問題ないが、人と一緒に食べるには、少々勇気がいる。
まして、人に勧めるには気が引ける。
先日、仕事の仲間たちと庶民向けのイタリア料理に行って、楽しい時間を過ごした。
私はイカスミのパスタを注文し、しかも同僚の青年に勧めてしまった。
青年は、これを友情の「踏み絵」と認識したのか、私が注文したパスタを食べた。
彼の口の周りは、イカスミで真っ黒であった。
青年が示してくれた友情に感謝してつつ、人に無理に勧めてしまったことを反省した。
それでも、私は休日になると近所のイタリア料理に行き、イカスミのパスタを食べる。
しかも、大盛りである。

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