おいしい菜食

ゆずは日本の香り レモンは西洋の香り

レビュー
木村 邦彦

法政大学文学部哲学科卒。記者、編集者。歴史、IT、金融、教育、スポーツなどのメディア運営に携わる。FP2級、宅建士。趣味はエアギターと絵画制作。コーヒー、競輪もこよなく愛す。執筆のご依頼募集中。

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【写真】筆者/iPhone5による

 ゆずを二つ買った。料理で使おうと思った。家に帰って妻にゆずを見せると、お風呂に入れると言った。私は皮は料理に使うので中身をお風呂に入れように提案した。私は、大根かカブの一夜漬けを作ろうと思っており、そこに小さく刻んだゆずの皮を使うつもりだった。

 

入浴剤として“ゆず”を使用する場合は薄い輪切りにする

 妻はゆずを食べる習慣がなく、私はゆずをお風呂に入れる習慣がなかった。学生時代から愛読している木下繁太郎著『クスリになる野菜・果物』で調べてみると、入浴剤としてゆずの使い方が書かれていた。

 入浴剤として使用すると(熟したゆずを薄い輪切りにして浴槽に入れる)、精油がお湯に溶け出し、血液の循環をよくし、肌を引き締め、なめらかにします。肩こり、腰痛、筋肉痛、神経痛、リウマチ、冷え症などの人に効果があり、美肌作用も期待できます。(p.205)

 「精油がお湯に溶け出し」というくだりは、アロマオイルを連想した。マーマレードもそうだけど、独特の香りの成分や魅力は、皮に含まれているようにも思われた。

ゆずを料理もし 冬至のゆず湯もたのしむ

 仕事帰り。スーパーマーケットに買い物へ行くと、“ゆず”が山積みになって売られていた。旬の食材として売られているかと思ったけれど、冬至のゆず湯のためだったのかも。妻の提案で知ったのだが、冬至にはゆず湯に入る習慣が、日本では昔からあったらしい。ひび、あかぎれ、風邪を予防するにも、ゆず湯はよいとのこと。
なお、食材としてのゆずには、健胃、発汗、咳を鎮め、痰をとる作用があるとそうだ。寒い季節にふさわしい果物だと思った。
ゆずを二つ買ったのは偶然。ひとつは、お風呂で使ってみようかな……。

【参考】木下繁太郎著『クスリになる野菜・果物』主婦と生活社
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