全ての食材を遺伝子非組み換え(Non-GMO)対応することはできないの?

人生(LIFE)

会社員。愛読書は中国古典。好きなものはキャッシュレス、なつめチップス、ヤマト屋、ジェロントロジー、ポイ活。

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いったい何を食べたらいいのでしょうか(イラスト=筆者)

こんにちはジャスミンです。遺伝子組み換え(GM)についてはよく見聞きします。遺伝子組み換えと聞くと不気味さを感じませんか?詳しく知るためには本を読むだけではなくわかりやすく説明してくれる人が必要と思い、参加を決めました。

「教えて!いんやくさん!遺伝子組み換えってなぁに??」で分かったこと

9月7日、23区南生活クラブ生協(東京・世田谷)が主催した講演会「教えて!いんやくさん!遺伝子組み換えってなぁに??」に参加しました。講師は日本の種子を守る会アドバイザーを務める印鑰智哉(いんやくともや)さん[1]で、世界の食と農を問いかける活動をしている方です。

23区南生活クラブ生協(東京・世田谷)主催「教えて!いんやくさん!遺伝子組み換えってなぁに??」のフライヤー

会場は江東区総合区民センター。都営新宿線「西大島」の駅の真上にある交通の便がよく、展示ホール、コンサートホール、図書館、調理室、会議室があるきれいな総合施設です。当日の参加者は30名くらいだった思います。赤ちゃんを抱っこしているお母さんも何人かいました。

遺伝子組み換えの作り方

遺伝子組み換えとは、細胞までバラバラにし、その細胞に遺伝子操作を行い、その後、捜査された細胞を培養して元の植物を作り、従来の品種改良とは異なるそうです。バクテリアの遺伝子に詰め込みたい遺伝子を入れて、植物をそのバクテリアに感染させて組み込む「アグロバクテリウム法」という方法もあるそうです。

遺伝子組み換え作物

栽培されている遺伝子組み換え作物(GMO)は、大豆とトウモロコシだけで全体の8割以上。主に輸入、流通している作物はトウモロコシ大豆、綿、菜種です。この4つが海外で大規模栽培されており、特にトウモロコシ、大豆はさまざまな食品に利用されています。

トウモロコシはコーン油、コーンスターチ、食品添加物、家畜のエサ。大豆は大豆油、大豆たんぱく、しょうゆ、大豆レシチン、ビタミンE。どのように加工されて食品に添加されているかは、ここには書ききれないほどたくさんあります。私たちがふだん食べている食品成分を見たら、遺伝子組み換えとは書いていなくても名前を変えて含まれているのです。

残念なことに、粉ミルクにも遺伝子組み換えが使われています。この情報はメーカーに質問状を出して問い合わせたそうです。発泡酒などの糖類は遺伝子組み換えが使われています。「果糖」などと書かれていますが、遺伝子組み換えトウモロコシから作ったものが多いそうです。

世界でのGMO耕作実態

2015年までは28カ国ありましたが、2017年には24カ国に減少しました。世界200か国のうち、米国大陸に集中しています。栽培国では環境汚染、健康被害など多くの問題が起こっています。

ただし、遺伝子組み換え食物と病気の因果関係は証明しにくいので規制しにくいのです。米国の母親たちが立ち上がりました。子どもたちにはっきりと現れている影響、世界の実態など、暗い話が続きましたが遅すぎることはありません。アレルギーに苦しむ子どもの対応で遺伝子組み換えの問題に気が付き、母親たちが体験を伝えあい、メーカーに働きかけたのです。

消費者のうち5%が声をあげればメーカーも変わります。2013年7月4日、米国の独立記念日に遺伝子組み換えに反対し、食品表示義務を求めるデモが行われたのです。そして遺伝子非組み換え(Non-GMO)食品が急激に増えました。

遺伝子組み換え原料の表示義務

遺伝子組み換え原料を使っていても表示義務がなければ表示しません。日本では加工品なら原料の使用量順に上位3位まで、かつ重量で5%以上が表示の対象だからです。「遺伝子組み換え不分別」とは、遺伝子組み換えという意味です。

生活クラブ生協の紹介

生活クラブ生協でも、全ての消費財(食材を消費財と呼ぶそうです)をNon-GMO対応することはできないそうです。対象品目のうち、85.4%、1406品目の対策を終了したそうです。遺伝子組み換えはここまで私たちの生活に入り込んでいるのかと、がくぜんとしました。生活クラブ生協のホットケーキミックス、しょうゆ、ソースの試供品をいただいて帰路につきました。参加者の机の上に置いてあったサービスの飲料水、サブレもおいしかったです。

でも、パルシステムを続ける理由

私はパルシステム生協(東京・新宿)に加入しています。パルシステムでも遺伝子組み換え対策をしていますが、生活クラブ生協まで徹底していません。食品の安全性は生活クラブ生協の方が高いのは理解しています。値段は少し高めですが、街の自然食品店よりはずっと入手しやすい価格です。

もし、生活クラブ生協の実店舗「デポー」が近所にあれば、時々買い物に行くと思います。生活クラブ生協は、消費財以外の手数料がわかりにくそうです。毎月の積み立て増資が1000円、情報誌購読料が毎月100円、まち活動費(地域の組合員活動を支える費用)、任意の掛け金、夏場のドライアイス代などです。保管箱、保冷剤も自分で用意しなければなりません。他の生協は全て生協が用意してくれるので、組合員は翌週までの保管場所を考えるだけです。

このように私の面倒くさがりな性格、忙しい生活を考えると、「私には無理~~」となってしまうので、このままパルシステムを続けると思います。

本の紹介

なお、今回の講演と照らし合わせて、遺伝子組み換えを巡る本を読んでいます。もっとも分かりやすかったのは『子どもには食べさせたくない遺伝子組み換えの5つ危険性と影響!GM、GMOって何?』という本でした。

筆者は「なぜ昨今、発達障害、不妊、ガン、白血病、アレルギー、精神疾患が増加しているのでしょうか? 医療が発展すれば病気が少なくなるはずが、年々病気が増加しているのはなぜなのでしょうか?」と深刻な課題を問いかけています。


【脚注】

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