コーヒーポットを使わず「横口レードル」「南部鉄瓶」で淹れてみる

コーヒーの話題
木村 邦彦

法政大学文学部哲学科卒。記者、編集者。歴史、IT、金融、教育、スポーツなどのメディア運営に携わる。FP2級、宅建士。趣味はエアギターと絵画制作。コーヒー、競輪もこよなく愛す。執筆のご依頼募集中。

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横口レードル、南部鉄瓶、ステンレス製フィルターの組み合わせ(Photo by 快適暮らし研究会)

南部鉄瓶は一生物モノの暮らしの道具です。使い込んだ古い鉄瓶ほど、まろやかな湯を沸かせます。私も大変に古ぼけました鉄瓶を使っています。初めて手にしてから10年以上もたっています。

年代ものの鉄瓶。茶やコーヒーを淹れるのに使っています。

実は、この鉄瓶はもっと古いものなのです。といいますのも、東京の武蔵境にありました古道具屋で購入しました。手入れもされず赤さびて、趣もなく店頭に置かれていました。

2000年代のことで、私がまだ30代はじめだった頃です。お店は駅裏付近の線路沿いにありました。若いご夫婦が営んでいました。協力しあって切り盛する姿はほほ笑ましく、お店の魅力そのものでもありました。ところが、2004年9月に起きましたライブドア事件直後のことです。なんのお知らせもなく、突然閉店してしまいました。事件との関連は分かりません。

この古い鉄瓶からは、使い込むうちにまろやかな湯が沸くようになりました。赤さびは緑茶を入れて沸かしますと、化学変化でとることができます。内側には、さびを防ぐ白膜もできてきました。

研究団体の実験では、まろやかさを裏付ける結果が出ています。鉄瓶で沸騰させた湯は塩素分が100パーセント除去されているそうです[1]。鉄瓶からは鉄分がしみ出しています。鉄分はアルツハイマー認知症の予防にも有効なのだそうです[2]

ただし、良いことずくめではありません。鉄瓶の注ぎ口は、コーヒーを淹れるには適していません。毎回、鍋づかみをはめて、鉄瓶からコーヒーポットに湯を移し替えていました。これはこれで、少々面倒です。

鉄瓶の寸法をはかり、横口レードルを購入しました。

これで鉄瓶からドリッパーに直接湯を注ぎます。注ぐ先にありますドリッパーは、先日も書きましたとおりステンレス製のフィルターです。

ペーパー不要?味は?ステンレス製フィルターのコーヒードリッパー購入レポ
結論を先に書きますと、予想以上に良い品でした。ペーパーレスで再利用可能なことは魅力の一つに過ぎません。

コーヒーポットと同じくらいに湯を細くは注げません。それでも、充分に可能だと感じさせる手応えがありました。しばらく使ってみて問題ないようでしたら、コーヒーポットは退役させて、この横口レードルに代えてみたいと思っています。

その後:コーヒーポットは、手放すことはできませんでした。湯の量をコントロールできますから。

横口レードルとコーヒーポットは併用して使うことにしました。


【脚注】

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