【ポール・ウェラー&ピート・タウンゼント「So Sad About Us」】カッコいいオヤジ

レビュー
木村 邦彦

法政大学文学部哲学科卒。記者、編集者。歴史、IT、金融、教育、スポーツなどのメディア運営に携わる。FP2級、宅建士。趣味はエアギターと絵画制作。コーヒー、競輪もこよなく愛す。執筆のご依頼募集中。

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20062-00

ポール・ウェラー、10月に来日公演が決定しましたね!彼のサウンド、上級者向けのアーティストだと思う。クセがなく、都会的で洗練された曲が良く似合う。

ポール・ウェラー来日間近!いけてる曲を見つけて、ますます惚れ込むの巻

ポール・ウェラーが愛用しているギターは、エピフォンカジノという名機で、ビートルズが使っていたことでも有名だ。ぼくは、ポール・ウェラーのステージ写真があまりにも格好良かったので、80年代にエピフォンカジノを買ってしまったほどだった。ポール・ウェラーはビジュアル的には申し分ないのだけど、曲は聴き手を選ぶ傾向があるかも。

1977年にザ・ジャムという三人組でキャリアをスタートし、「パンク」や「ニューウェーブ」として売り込まれた。だから、初期はパンクっぽいのだけど、次第にR&Bに影響を受けた音へと変化してゆく。

名曲「Beat Surrender」は、パンクスのイメージとは大違いで、サウンドも見た目もオシャレ!ポール・ウェラーが、のちに80年代のキャリアとなるスタイルカウンシルを彷彿させるよね。

はじめて、ポール・ウェラーを知ったのは、1984年に結成したスタイルカウンシルの曲だった。当時、私は田舎の中学生で、彼らの都会的なサウンドを理解しろというのはどだい無理な話(笑)。ファンク、ボサノヴァ、ジャズ、ハウス、フレンチポップス、ネオアコといった音楽スタイルを取り入れたジャジーで都会的な音楽性は、大人向けだよな〜。

私の耳には、同じく80年代を代表するボーカリストのマイケル・フランクスに通じる良き地味さを感じる。この良き地味さが原因なのか、1990年には解散してしまうのだった。その後、ソロとして活躍することになる。

ポール・ウェラー&ピート・タウンゼント「So Sad About Us」がめちゃカッコいい

「So Sad About Us」は、1966年にリリースされたザ・フーの名曲。フーの歴史も、どこかしらポール・ウェラーとかぶるところがあるかも。流れは逆だけど(笑)フーって、荒々しく破壊的で、おっさん臭い「ハードロック」だと思ってしまうけど、デビューしたてのころは、モッズカルチャーを代表する、小洒落た名曲を連発していたのだった。ポール・ウェラーが歌う初期のザ・フーの名曲も、結構いけている。

時代の流れに迎合せず、好きなことを貫く姿勢をポール・ウェラーから感じる。ヘビメタもエレクトリカなど、時代の流行すたりがあろうとも、オシャレなオヤジを貫く姿勢には、我々「おっさん男子」「おっさん女子」も見習うところがあるんじゃないかい。

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