【キングクリムゾンの「Red」】 暗黒世界の癒やし

レビュー
木村 邦彦

法政大学文学部哲学科卒。記者、編集者。歴史、IT、金融、教育、スポーツなどのメディア運営に携わる。FP2級、宅建士。趣味はエアギターと絵画制作。コーヒー、競輪もこよなく愛す。執筆のご依頼募集中。

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Red (2cd)

鼻歌なら暗黒世界のメロディーも許される

 機嫌が良い日は、鼻歌を歌います。私はとてもオンチなので、周囲は曲名が分からない。キングクリムゾンだったり、Toolなどの曲を好む。ニルヴァーナのカート・コベインも影響を受けたと言われるキングクリムゾンの名曲「レッド」。不吉な旋律は、世界の終わりを暗示する。

歴史に残るバンドには、必ず名ドラマーがいる

 キングクリムゾンの「レッド」は、ロック史上に残る名曲です。が、ややハードルが高い。当時、男っぷりの良い美声のジョン・ウェットンが在籍していましたにもかかわらず、ボーカルのパートがない。

 高めのチューニングで、変拍子をものともしないビル・ブラッフォードの知的なドラミングが最高です。

崩れゆく不吉なドラマには、現実世界の崩壊を重ねる楽しみ方がある

 エドガー・アラン・ポーの「アッシャー家の崩壊」のように、不穏な終末を予感する。メーターが望まずして到達したレッドゾーン、やむを得ず赤信号を突っ走るような危機感が心地よい。

 下の動画は、ボーカルにエイドリアン・ブリュー、ベースにトニー・レヴィンを迎えて活動した第4期キングクリムゾンによる演奏です

 

Red – King Crimson (Live in Japan) (HD) – YouTube
A Tribute to King Crimson
Various Artists
価格: 1,500円 iTunesで見る
posted with sticky on 2014.7.2

 雨の日も晴れた日も、キングクリムゾンの「レッド」で、機嫌良く過ごしたい。

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