おいしい菜食

【レビュー】「永平寺 禅とうふの郷 幸家(さちや)」の創作おせち料理

レビュー
木村 邦彦

法政大学文学部哲学科卒。記者、編集者。歴史、IT、金融、教育、スポーツなどのメディア運営に携わる。FP2級、宅建士。趣味はエアギターと絵画制作。コーヒー、競輪もこよなく愛す。執筆のご依頼募集中。

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「豆腐創作おせち料理」(写真も筆者)

今年のおせち料理は「永平寺 禅とうふの郷 幸家(さちや)」さんの「豆腐創作おせち料理」だった。選んだのは菜食好きの妻。「永平寺の精進おせちかあ、へえ」と私は想像を膨らましていた。

毎年ビーガン菜食のおせち料理をいただくことにしている。今年は完全菜食ではないけれど、「精進料理」がコンセプトとなった。

お重は硬い紙でできていた

「永平寺」とあるものだから、てっきり永平寺のお坊さんが株主のお店だと思っていたら、どうも違うようだ。幸家さんに電話で聞いてみた。実店舗の豆腐創作料理専門店は福井県吉田郡永平寺町にあって、参道口に立地しているという[1]。周知のとおり永平寺とは曹洞宗の道元さんが鎌倉時代に開いた寺のことであり、有名な門前町のことでもある。

大晦日にお重が届いた。プラスチックのように硬いが、紙製。環境に配慮する脱プラスティックの世相にもそっている。箱を開くと、小さな区画におせちが並んでいる。一つ一つすべて原料から手作り。あなごや佃煮もあるで完全菜食というわけではないが、豆類が主体で動物性たんぱく質は割に控えめ。

あなごを使った料理も

定番のエビもあえて使っていない[2]。彩り豊かで味と目で楽しめる。味の好みが異なる、幅広い年齢の親戚たちが集まるようなお正月の食事にまさに適している。もっとも、わが家は夫婦二人きりで過ごしたのだけど。

甘みを抑えたデザートも

正月の数日は、なるべく殺生しないでいたいものだ。道元がいる風景に思いをはせながら心静かに精進料理を楽しむつもりだったが、元日でほぼ完食。正月二日目は横浜中華街にくりだして肉まんや担々麺や餃子をもりもり食べていたのだから、食欲とはままならないものだ。(写真も筆者)

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【脚注】

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