【気づける?】日本経済新聞の朝刊で見つけた大人のダジャレ

学びと読書
木村 邦彦

法政大学文学部哲学科卒。記者、編集者。歴史、IT、金融、教育、スポーツなどのメディア運営に携わる。FP2級、宅建士。趣味はエアギターと絵画制作。コーヒー、競輪もこよなく愛す。執筆のご依頼募集中。

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日本経済新聞11月26日付朝刊の文化面

0時近く、私は東京のど真ん中にいた。仕事場は、まだ明かりがともっている。1日の仕事が終わり、上司と世間話をしていた。上司は机の上にあった新聞へ目を落とすとこう言った。「おっ、ここはダジャレだね」

私はどこにダジャレがあるのか、すぐに分からなかった。上司が見だしを読み上げると、やっと気づくことができた。

「厳島神社の信仰を慈しむ」[1]

この日本経済新聞は1969年に菊池寛賞を受賞している[2]。意外なことに受賞したのは経済記事ではなく、この文化面そのものなのである。この面には「私の履歴書」のような名物コラムもある。署名記事が多いためか、見出しは1つ2つしかない。だからこそ、見出しをつける担当記者の腕の見せどころでもあるのだろう。署名記事なので、品の良さと教養を感じさせる大人のユーモアセンスが必要だ。

文化面の見出しが面白いことは、どこの「日経新聞の読み方教室」でも教えてくれないかもしれない。見出しは「厳島(いつくしま)」と「慈しむ(いつくしむ)」をかけていた。


【脚注】

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