霊妙でおぼろげな音世界のGrouperにはまる!瞑想的な音楽に心が静まる

レビュー
木村 邦彦

法政大学文学部哲学科卒。記者、編集者。歴史、IT、金融、教育、スポーツなどのメディア運営に携わる。FP2級、宅建士。趣味はエアギターと絵画制作。コーヒー、競輪もこよなく愛す。執筆のご依頼募集中。

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出典:YouTube

「メディアの仕事を長く続けたいなら、芸能界にも詳しくなった方が良いよ」と言っていた人がいたので、AKB48なども聴くように心がけたこともありました。でも、共感しない世界を文章にしても、バイラルメディアのような提灯記事になってしまう気がしました。言葉は恐ろしいくらいに正直な生き物なのだと思います。

疲れた心身を癒やしてくれるお気に入りの音楽はGrouper

Grouperというミュージシャンをご存じでしょうか?彼女が生み出す世界は暗くて、少々怖さを感じさせるかもしれません。でも、その暗さには、夜の団らんのように暖かさと安らぎを伴っています。一人眠りに沈むときの不安を受け入れれば、深い休息が心身をリフレッシュしてくれるみたい。

一日の疲れた心身を癒やしてくれるお気に入りの音楽は、Grouperです。実際にテープで録音しているだろう「こもった」音質は、聖歌や読経に通じるような瞑想的な世界を演出します。特徴的な音質は、Grouperの魅力を語る上で欠かせません。

引用:Grouper Dragging a Dead Dear Up A Hill (full album) | Youtube

Grouperとは

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引用:The Quietus

Grouperは、オレゴン州ポートランドのアーティスト・Liz Harrisのソロプロジェクトです。2005頃からCD-Rなどで作品を発表し、コンスタントに一定のクォリティを保った作品を発表し続けています。

「霊妙」「おぼろげ」で、Shoegazerのジャンルで語られることもありますが、ノンデジタルなアンビエントミュージックとも言えるでしょう。聴き手を選ぶ音楽だと思いますが、それだけにはまる人にははまる音楽かもしれません。

この世界はポジティブシンキングが権力を握っていますが、世界に逆行するかのように、曲名には死を連想させるタイトルが付されています。

The Man who Died in his Own Boat

初めて聴いて衝撃を受けたアルバムが「The Man who Died in his Own Boat」でした。直訳すると「舟から落ちて死んだ男」。歌詞がよく聞き取れないほど、深い音の木霊の処理がされています。タイトル曲もギターと呟くような歌だけなのに、心が鎮まりますよ。

Ruins

2015年8月31日現在での最新作は、2014年に発表された「Ruins」。このアルバムの特徴は、ギターでなくピアノで音作りされているところ。ただ、アルバム後半にあるアンビエントドローンの「Made of Air」では、相変わらずのGrouper節で深い瞑想世界が展開されています。

ぼちぼちと、Grouperのことも書いてゆきたいものだ

アンビエントやエレクトリカは、得てして似たり寄ったりな作品になりがち。そんななか、Grouperは一度聴いただけで、彼女の音だと気づかせる唯一無二な世界があります。Grouperの新作がとても待ち遠しい!今後もこの稀有なミュージシャンへの想いを綴ってゆきたいと思います!

参考にした主な資料、関連ページ:Grouper (musician)/2015年08月31日閲覧、Grouper | ele-king/2015年08月31日閲覧Through The Looking Glass: An Interview With Grouper | The Quietus/2015年08月31日閲覧

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