スクリプト さなぎスポンサーリンク美術/創作TwitterFacebookLINEコピー2022.08.182002.12.08美術/創作グラフィック系の作品 彼は見た。男がさなぎになってしまうのを。 その男は、くたびれたサラリーマンで夜中の11時頃、口から糸を吐きたした。ぬめぬめとした糸にからまって、そのまま眠ってしまった。繭は酒臭く、あまり綺麗ではなかった。三鷹に住んでいる飲み友だちの蝶々博士に電話でもして、「さなぎ」がいるよと教えてあげようと思ったが、彼はくたびれたサラリーマンの繭の姿など見たくないとも思った。 ところで、さなぎになったサラリーマンは、酒臭い繭からむっくり立ち上がり、何なるかと思ったら、やっぱりサラリーマンであった。