【佐藤水紀さん作「やめてぇー」】東銀座駅のプロムナードギャラリー

レビュー
木村 邦彦

法政大学文学部哲学科卒。記者、編集者。歴史、IT、金融、教育、スポーツなどのメディア運営に携わる。FP2級、宅建士。趣味はエアギターと絵画制作。コーヒー、競輪もこよなく愛す。執筆のご依頼募集中。

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東銀座駅の地下道

東銀座駅の地下道

「美術作品は実際の作り手のほか画商や収集家、美術館などの存在があって初めて歴史に残る」という意見もあります[1]。美術作品と出会うには、作る人、集める人、そして見せる場所が必要ですよね。

銀座に所用があり、東銀座駅の改札からのびる薄暗い地下道を歩いていました。通路の両脇は「銀座プロムナード・ギャラリー」 [2] として利用され、美術の街に相応しい、挑戦的な絵がたくさん集っている。

地下鉄の東銀座駅改札から続く地下道

地下鉄の東銀座駅改札から続く地下道

市民の美術作品と出会う、ちょっとした美術館になっています。銀座を訪れたときには、ここを歩くのも楽しみ。

佐藤水紀さん作「ウッソォー!!」

佐藤水紀さん作「ウッソォー!!」

クセになる魅力を放つ佐藤水紀さんの作品が、好きになった。どう猛なワニが、水辺のシマウマたちに忍び寄ります。危険に気づいた一頭のシマウマが、目を見開き驚きました。その表情が、キュートで面白い。

佐藤水紀さん作「ウッソォー!!」より

佐藤水紀さん作「ウッソォー!!」より

よく見ると、目の部分はシールのようなもの(?)。アイデアに感心しました。

佐藤水紀さん作「やめてぇー」

佐藤水紀さん作「やめてぇー」

もうひとつの作品は、「やめてぇー」というタイトルです。どちらの絵も、シマウマの目の表現が特徴的。ピンポイントで使うピンクが画面を引き締めている。シマウマの俊敏な動きから、若々しさと、ユーモアを感じました。

佐藤水紀さんの絵をお部屋に飾ったら、エネルギッシュなパワーがみなぎる予感がします。

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【脚注】

  1. 「(鑑賞術)戦後美術を作った人々(1)ピカソとアルフレッド・バー・Jr 
MoMA大河の源流」池上裕子 
2016/3/2付日本経済新聞夕刊
  2. 銀座プロムナード・ギャラリー | レンタルギャラリー・貸し画廊 Rental Gallery jp
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