Web3.0とWeb3は基本的に違うもの?

技術
木村 邦彦

法政大学文学部哲学科卒。記者、編集者。歴史、IT、金融、教育、スポーツなどのメディア運営に携わる。FP2級、宅建士。趣味はエアギターと絵画制作。コーヒー、競輪もこよなく愛す。執筆のご依頼募集中。

木村 邦彦をフォローする

(写真:PhotoAC)

企業形態のあり方にも影響を及ぼすWeb3について少し考えてみたいと思います。

 「創業手帳」という起業家向けサイトを見ていたところ、次のようなことが書いてありました。

Web3.0とは、次世代のインターネットで「分散型インターネット」と称されます。Web3とも呼ばれており、聞いたことがある人もいるかもしれません。

(引用「Web3.0とは?新しい時代のインターネットを味方につけよう」 起業・創業・資金調達の創業手帳、https://sogyotecho.jp/web3/)

Web3.0はWeb3とも呼ばれているのでしょうか。ネット検索しますとWeb3.0とWeb3とを厳密に区別しない記事は割と多くあります。Web3.0の流れのなかにWeb3が含まれるという解釈なのかもしれませんね。

私はWeb3.0とWeb3は基本的には別のものと認識していました。Web3とは、ブロックチェーン技術を使って次世代のインターネットを実現する技術やサービスの総称のこと。Web3.0はコンピューター同士がWebページの意味をやり取りするウェブのことです。言葉が生まれた順としてはWeb3.0(2006年ごろ)が先で、Web3(2014年ごろ)が後になります 。

GAFA支配のインターネットを個人の手に取り戻す

Web3には組織形態「DAO(自律分散組織)」は企業の主な形態である株式会社を置き換えていくポテンシャルがあるとも聞きます。株主を募ったり、銀行からの融資を受けたりだけでなく、分散型クラウドファンディングなどでも資金調達できる道も開けます。各メディアでは地方創生などで役立つのではないか、など議論を目にしますね。インターネットだけでなく、企業や国家といった社会のあり方にすら影響及ぼす力を秘めています。

Web3にはGAFAが支配するインターネットを、ブロックチェーン技術によって個人の手に取り戻す、というコンセプトが込められています。SNS、サブスクリプション、ストリーミングなどといったWeb2.0では巨大プラットフォーマーが支配し、日本は敗北してしまいました。このWeb3で日本は巻き返しを図ることができるでしょうか。

私のFacebookフレンドさんでフィリピンの貧困や人権侵害問題に取り組むNGOを運営している方がおられます。クラファンも駆使して資金調達を行っており、行動力、段取り力、マネジメント力がすごいなあと、いつも感心しています。企業、組織のあり方は変わっても、トップにはかじ取りの手腕が求められるのはいつの時代でも不変のようです。

【参考文献】「分散型自律組織「DAO」を理解する 」 MASSAGEhttps://themassage.jp/en/archives/15409、「「Web3」の正体に迫る 」日経クロステック(xTECH)https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/mag/nc/18/061500299/061500001/

タイトルとURLをコピーしました