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うっかり者の私は、文章チェックでジャストシステムの「Just Right! Pro6」を使っています。似たチェック機能は一太郎やMicrosoft Wordにもあります。このJust Right! シリーズはワープロソフトではありません。校正ソフトとしてチェック機能を特化した作りになっています。
魅力のひとつは「共同通信記者ハンドブック」校正辞書で、表記のゆらぎを指摘してくれることです。オリジナルの校正辞書も作れます。このJust Right!はWindows版のみで、Mac版はリリースされていません[1]。したがいまして、私はMacにWindowsOSを入れて使っています。
このJust Right! には弱点もあります。日本語の「助動詞」を辞書登録できないことも、そのひとつです[2]。

Just Right!の形態素アナライザーで助動詞を調べたところ。
助動詞は「です」「でした」「ました」「ます」などで、語尾に表れます。同じ助動詞が連続して使われますと、文章のリズムが単調になってしまいます。
残念なことに、Just Right! Proの検索置換では機能の代用になりません。検索キーワードが、一カ所ずつしか反転しないからです。これでは全体のリズムをつかめません。

Just Right! Proの検索は一語ずつしか指摘してくれない。
「助動詞」を指摘してくれないこの弱点は、テキストエディターの併用で補えます。世の中には、さまざまなテキストエディターが出回っています。選ぶポイントは、複数のキーワードを、一気に指摘してくれるかどうかです。私は無料アプリ「CotEditor」を使っています。
複数のキーワードは、下の正規表現で検索をします。
です|でした|ました|ます
「CotEditor」で検索しますと、全体のリズムがつかめます。

テキストエディターで正規表現を使い検索したところ。結果を一気に指摘してくれる。
「CotEditor」と仮想PCで動かしている「Just Right!」は、はなくてはならない組み合わせです。以上、パソコンで行う校正、原稿整理のお話でした。
