【非正規店で修理したiPhone】バッテリー交換キャンペーン対象になる?

技術
木村 邦彦

法政大学文学部哲学科卒。記者、編集者。歴史、IT、金融、教育、スポーツなどのメディア運営に携わる。FP2級、宅建士。趣味はエアギターと絵画制作。コーヒー、競輪もこよなく愛す。執筆のご依頼募集中。

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カフェでスマホを持つ手(Photo by PhotoAC

期間限定のバッテリー交換をしたいけれど

シックなファッションで、素早い身のこなし。日々の仕事を驚くべきスピードでこなし、判断力も速い。そんな王さん(仮名)が、「はあ」と下向きに大きな息をつき、肩を落としていました。ふだんの様子と違います。王さんは20代のガジェット女子。お仕事でお世話になっている方です。

理由は、Appleが発表した期間限定バッテリー交換キャンペーンでした。交換の予約がとれなかったそうです。

王さんは、お住まいの近くにあります「カメラのキタムラ」へ電話しました。正規の修理拠点一つです。ところが、スケジュールはいっぱい。予約がとれる見通しはありません。「しかたないです」と肩をすぼめます。

王さんの愛機はiPhone SEです。『AppleCare+』には未加入で購入から1年経過しています。この条件であれば、3,200円でバッテリー交換ができるはずです。

期間限定キャンペーンの費用と対象、予約の取り方

ご存じのとおり、2017年末にAppleはiPhoneのバッテリー交換費用の値下げを発表しました[1]。期間限定で2018年12月まで。以下のiPhoneが対象です。

  • iPhone 6/6 Plus
  • iPhone 6s/6s Plus
  • iPhone SE
  • iPhone 7/7 Plus
  • iPhone 8/8 Plus
  • iPhone X

対象の機種なら保証対象外でも、半額以下の3,200円でバッテリー交換ができます。通常は8,800円なので割安です。1年間の通常保証、もしくは『AppleCare+』の対象なら無料ですけれど。

私がおこなった予約の取り方

バッテリー交換を済ませたiPhoneは、見違えるようにキビキビとサクサクと動きます。私も1年半ほど利用したiPhone7Plusのバッテリー交換を済ませたばかりでした。でも、予約の取り方は王さんと違います。

  1. AppleCareに電話(0120-277-535 )
  2. AppleCareがApple直営のAppleStoreに予約をとってくれる
  3. その後、受付完了のメールが届く
  4. しばらく待機
  5. AppleStoreにバッテリーが届いたら、お知らせメールが届く
  6. 取り置きの期日までにApple Storeへ行く
  7. 交換に要する時間およそ3時間
  8. 街を散策して時間をつぶす
  9. 交換済みのiPhoneを受け取って完了

以上の流れを王さんに伝えました。

「果報は寝て待て」ではありませんが、Apple側で段取りを進めてくれます。わりにオートマティカリーにことが進みますので、ストレスも少ない。

かつて、画面割れを非正規店で修理したiPhoneも対象?

話を聞いてくださった王さんは、「その電話をかける方法でやってみます」と言いました。表情がやや明るくなりました。私は、なんだか良いことをした気分になりました。

ところが、家に帰ってから私は「やばいこと」を思い出したのです。数ヶ月前、王さんが画面割れのiPhoneを非正規店で修理していたことを。

「非正規店で修理したiPhoneは改造品扱いになるのでは? バッテリー交換の対象にならないのでは?」

青ざめた私は、AppleCareに運用基準を聞いてみました。アドバイザーは次のように回答しました。

「iPhoneを見てみないとなんとも言えません」

驚いたのは、クールすぎる回答にではありません。「できません」という返事ではなかったことです。現在は修理受付の基準がゆるくなっていると、正直なコメントをいただきました。時期によって、基準は変わるものです。私はさらに質問を続けてみました。「非正規店で修理をした場合、どのようなときに拒否されるのですか」

アドバイザーは例を挙げました。

「たとえば、謎の接着剤などで、ボディが開かないときです」

「そりゃそうだ」と私は納得しました。非正規店で修理をしたことを理由に拒否はされません。バッテリー交換は受けられる可能性があります。ただし、非正規店で悪質で破壊的な修理をされていなければ。

王さんのきれいなiPhoneSEもバッテリー交換を受けられることでしょう。安堵しました。私は胸をはって仕事ができそうです。


【脚注】

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