【「聴く日経」を使ってみたレビュー】朝刊を、20分で楽に読めるガイド役

技術
木村 邦彦

法政大学文学部哲学科卒。記者、編集者。歴史、IT、金融、教育、スポーツなどのメディア運営に携わる。FP2級、宅建士。趣味はエアギターと絵画制作。コーヒー、競輪もこよなく愛す。執筆のご依頼募集中。

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聴く日経

画像:iTunesStore「聴く日経」より。

前回は、「聴く日経」と契約するか、迷っているところで話が終っていました。

「聴く日経」の契約をどうしようかな–聴く読書と音読から得られた発見 – 快適暮らし研究会 ONLINE – スクスク育つ大人のブログ
聞き逃しても巻き戻せる、コンパクトにまとまったニュースを届けてほしい。20分程度に20本の朝刊記事を読み上げてくれる「聴く日経」に興味を持ちました。 …

その後、実際に使ってみたのですが、結論をいえば、とても良いサービスでした。

「目で読むオンリー」が苦手な人にオススメ

このサービスは、必ず使った方が良い、というものではありません。文字だけを追っていると、むしょうに眠たくなるような人には、とても良い助けになります。新聞にしても、書籍にしても、誰かが読み上げたものを一緒に聴きながら、文字を目で追うのが楽ちんです。

読み聴かせが、いちばん楽ちん

実際に新聞をめくりながら聴くと、ストレスなく、より正確に頭に入ってきます。なお、日経新聞をスマホの電子版アプリで読んでいても、アプリの「聴く日経」はバックグランド再生が可能です。

読み上げるのは厳選記事見出しリード文、そしておおむね最初の段落です。記事本文をすべて読み上げないのですが、むしろこれが、良いのです。新聞記事は、見出しと、リード文、そして、はじめの段落で、記事のほとんどの情報が網羅されています。あらためて、新聞記事のつくりに気づくと、新聞の読み方も変わってくるはずです。

聴く日経

画像:iTunesStore「聴く日経」より。ベンダー提供のiPhoneスクリーンショットから。

「聴く日経」が読み上げる記事を一緒に読むと、たった20分で、スムーズに全体のポイントがつかめます。この約20分は、あっというまに感じるほどです。ふと、子どものころの、国語の授業を思い出しました。一人のクラスメートが教科書を音読し、他の子たちは一緒に黙読している風景です。いまおもえば、それは理にかなった学習法だと気づかされます。

日本経済新聞ガイド版Webもコツをつかむのに便利

日本経済新聞ガイド版

画像:日本経済新聞ガイド版Webより。1面、総合面、企業面…各面に読むポイントを教えてくれる。

重要ニュースをつかんだら、今度は山元將孝先生が教えてくれた読み方のとおり、改めて箱組コラムなども読みます。こうして楽しく新聞に触れ、なんとなくでも新聞に馴染んできたら、日本経済新聞ガイド版Webを読んでみるのもお薦めです。コラムの特色や数値の見方などを把握できますよ。「聴く日経」は、新聞を読む導入部分としても役立ちます。

「聴く日経」のサービスは、「紙版」「電子版」「ウェブ版」の新聞を読み解くツールであり、ガイドでした。くしくも、2016年4月4日付の朝刊で、千葉商科大学の常見陽平さんは、次のように書いています。「今ほど新聞が面白い時代はない。ネット連動していろんなことを仕掛けたり、新しい論者を発掘したりして、タブーなき議論をしようとしている」。いまの新聞が面白いということでいえば、読み方にも重なって見えてきます。

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