iPadAir誤報道から 誤案内の恐ろしさを知る

技術
木村 邦彦

法政大学文学部哲学科卒。記者、編集者。歴史、IT、金融、教育、スポーツなどのメディア運営に携わる。FP2級、宅建士。趣味はエアギターと絵画制作。コーヒー、競輪もこよなく愛す。執筆のご依頼募集中。

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 日々の生活のなかで、「できないのに、そうは言えない」。このように感じてしまうことは、あるものです。もしくは、このような態度が求められる状況もあります。たとえば、ジョブスが部下に求めたように。

 仲よしごっこでは、世界 を驚かすほどのすごいモノは創造できない。互いの信じるものが激しくぶつかり、パ チパチと火花を散らした先に現われてくるのだ(竹内一正著/2008/『スティーブ・ジョブズ神の交渉力』/経済界/P.94)

 業績成果のプレッシャーなども、会社に勤めていれば、誰しもが体験するものです。でも、人生においては、「できる」と言うばかりではありません。できないと言うこともあります。
ウェブサイトの日本版「ENGADGET」は、2013年10月23日、興味深い記事を配信しました。iPad Air と iPad mini Retina は国内モデル含め全世界共通SIMフリーという報道です。これが本当なら、非常に驚くべき内容でした。しかし、後に訂正とお詫びが掲載されました。誤報だったようです。では、どうしてこのような誤報になってしまったのでしょう。
記事内の説明によればニュースソースは、Appleの販売員とそのバックヤードとなっています。相談員とバックヤードは、誤案内をしてしまったことになります。ロッククリア、キャリアロック、ユーザーロック…。何かがボタンの掛け違えになってしまったのでしょうか…。いずれにせよ、想像の域でしかありません。
できない・わからないということは、それ自体が重要で価値ある情報に気づきます。ここでは、人の技量ではなく、iPad仕様上のできる・できないの話ではありますが…。
ジョブスのような上司の下では、できる振る舞いをしなくてはならないこともありましょう。しかし、できないのにできると言ってしまうと、当然のことながらゆがみが生じてしまいます。

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