【iPhone・iPad用ゲームアプリBADLAND】誰がではなく、何人生き残ったか

技術
木村 邦彦

法政大学文学部哲学科卒。記者、編集者。歴史、IT、金融、教育、スポーツなどのメディア運営に携わる。FP2級、宅建士。趣味はエアギターと絵画制作。コーヒー、競輪もこよなく愛す。執筆のご依頼募集中。

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出典:iTunesStore

愚かで残酷で美しい見覚えのある世界

 美しいグラフィック、世界観も独特です。BADLANDに、特定の主人公はいません。羽根が生えた黒い頭。この不気味な生き物が、無数に飛び立ってゆく魅力的なゲームです。

 BADLANDは、iPhoneとiPad用のゲームアプリ。iTunesのプレビューでは、以下のように説明している。

 700万人を超えるプレイヤー!83カ国で1位の座を獲得したゲームです!
Appleデザインアワード2013受賞作品!
Appleの「スタッフのおすすめ」に世界中で登場!

出典:iTunesStore(閲覧日:2013年10月6日)

離職率が高い会社みたい

誰がではなく、何人生き残ったか

 生き残ったのが誰で、死んだのが誰かは重要ではありません。

 時には一人で、時には群れをなし、彼彼女らは仕事をします。進み方は、不慣れで不器用です。知恵も武器や道具を持たされていません。何かの拍子に、あっけなく消えてゆきます。数が減っても、また補充されるので、仕事は続行します。

 キャラクターたちに名前はありません。つけても、つけなくても同じことです。見分けは付かないし、似たり寄ったりなので覚えられません。個ではなく、大きな塊で捉えて全体を摑むのがコツです。

 このゲームの目的は、ゲーム自体を続けることです。

代わりはいくらでもいる

 BADLANDの世界は、不気味で悲しくて残酷であり、美しい。リアルだと思う。君はあの人であり、あの人は君なのです。

 BADLANDをプレーしていると、実世界の仕事仲間たちを思い出す。古い記憶を追体験する。彼彼女、そして私には名前はある。しかし、この実世界には、個々人を影法師のように扱うブラック世界もある。

 これは私たちが生きている世界そのもの。

 

 
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